名所・グルメに出会う旅>神奈川県小田原市

公開日: : 最終更新日:2017/10/23 関東地方

名所編

小田原は神奈川県の西部にあり、森林、山間、海に囲まれた地域です。
名所観光スポットの富士・箱根・伊豆につながる小田原は、江戸時代には宿場町としても栄えました。

小田原のシンボル!小田原城

小田原のシンボルといえば、戦国時代に関東一円を支配した戦国大名の北条氏が、五代にわたりおよそ100年、居城した小田原城です。

小田原城のつくりは、城を含む街全体を城壁や土塁(土を盛り上げた塀)などで取り囲む総構えの造りで、当時堅固な城として難攻不落を誇っていました。

しかし、1590(天正18)年に豊臣秀吉の軍勢による包囲され、籠城むなしく最後は落城してしまいます。
2016年5月に小田原城天守閣はリニューアルし、現在、本丸・二の丸の大部分と総構の一部が国の史跡に指定されています。

天守閣の内部は、黒や赤を基調とした内装で戦国の世をイメージする内装で、1階は江戸時代、2階は戦国時代、3階は美術工芸品や発掘調査関係、4階は企画展示をするエリアとなっており、古文書・名刀・絵画・陶磁器などが200点以上も展示されています。

懐かしい二宮金次郎に会える神社「報徳二宮神社」

小田原城の隣には、懐かしい学校の風景の一つである二宮金次郎の像が立つ報徳二宮神社があります。
「報徳二宮神社」は、実は二宮金次郎を祀っている神社であり、生まれ故郷は小田原の農村でした。

金次郎のちの尊徳は、幼い頃に父母を亡くし一家離散を経験、親戚の家に預けられた後は朝早くから夜遅くまで一生懸命働き、寸暇を惜しんで勉強を続け、先人の教えを身につけたそうです。

懸命に働いて、なんと24歳までには一家の再興を果たしてしまったそうです。
その才能と手腕を買われ、小田原藩家老服部家の財政再建を手始めに、数々の大名旗本などの財政再建や領民救済をするなど、多くの農村の復興事業も手掛けたそうです。
世のため人のために一生をささげた人なのです。

1894(明治27)年に、二宮尊徳の教えを慕う伊勢、三河、遠江、駿河、甲斐、相模の報徳社という尊徳の教えを実践する結社の総意により、尊徳を御祭神として生まれ故郷である小田原に報徳二宮神社が創建されたそうです。

境内は沢山の木々に囲まれた環境で、時の流れも緩やかに感じる静けさを感じます。
また、二宮尊徳翁の偉業を伝える「報徳博物館」が隣接されており、二宮尊徳翁の書状や遺品、そして関係資料が展示されていて、当時の二宮尊徳翁の偉業を詳しく知る事が出来るようになっています。

館内には、等身大の尊徳翁の像があり、記録によると尊徳は身長六尺余り(183cm)、体重は二十四貫(90㎏)という当時としては、かなり大柄な人だったようです。

グルメ編

神奈川県小田原市は目の前に海、背後には箱根の山を持つと言う立地から、海と山の自然の恵みをたっぷりと取り入れた一品料理が数多くあります。

旬の食材が豊富に産する「食」のまち小田原のB級グルメ

温暖な気候と海、山、そして川と豊かな自然に恵まれたまち小田原は、三つのこだわりで小田原自慢の食材をおいしく調理した一品がB級グルメの代表として存在します。
それは、3つの約束を守る丼「小田原丼」です。

①小田原の海と大地で育まれた食材を一つ以上用いること
②伝統工芸品・小田原漆器の器に盛って饗すること
③お客様に満足していただき、小田原がもっと好きになるように、おもてなしすることが条件となっており、B級グルメのご当地大会である「第4回全国ご当地どんぶり選手権」では、金目鯛を湯引き・炙り・煮付けという金目鯛の美味しい食べ方がこの一杯で堪能できる「小田原とろ金目鯛の三宝丼」、「第5回全国ご当地どんぶり選手権予選会」では、湘南名物のしらすを生、釜揚げ。沖漬けの3種盛りした「湘南しらすの小田原三色丼」がそれぞれ生まれました。

小田原と言えば「蒲鉾」

蒲鉾は、その昔3世紀頃にすりつぶした魚の身を鉾の先につけ、焼いて食したのがはじまりだと伝えられているほど歴史のある加工品です。
小田原で蒲鉾づくりが盛んになったのは、200年以上前の小田原藩主大久保忠信の時代と言われています。

小田原では沿岸漁業が盛んで大量の漁獲量があり、魚の保存利用として蒲鉾製造に取りかかったと言われています。
当時、交通機関もなく箱根に新鮮な魚を供給するための蒲鉾づくりも、参勤交代で箱根路を通る大名に賞味され評価を得て、蒲鉾造りにより以上に磨きがかけられたそうです。
その美味溢れる魚の旨みを伝える蒲鉾は、小田原を代表する加工食品の逸品ではないでしょうか。

小田原の山の幸「梅干し」

梅干の起源は、遣隋使の小野妹子が中国から持ち帰ったのが始まりと言われています。小田原では戦国時代の北条早雲からで、早雲は梅干の薬効と腐敗を防ぐ作用を考え、戦の食用にするために梅干づくりを奨励しました。

その後、江戸時代になると、薬用・食用として庶民の間にも梅干しが広がっていったそうです。
特に小田原の曽我地区を中心に栽培されている「十郎梅」は、なめらかな肉質が評判の梅干しの一級品と言われています。

小田原の温暖な気候と海が目の前で塩も豊富なことから、山に育つ豊富な量の梅たちは、そうした風土に育まれ後に将軍家への献上品へと成長していきました。

まさに梅干しは、小田原の豊かな土地や風土が生んだ天下に名だたる逸品と言えるでしょう。

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