名所・グルメに出会う旅>和歌山県

公開日: : 最終更新日:2017/10/31 近畿地方

名所編

和歌山県和歌山市は、江戸時代に徳川御三家のひとつ紀州徳川家が治める紀州藩の城下町として栄え、現在も歴史ある史跡、有名な景勝地などがある地域です。

秀吉の名を受け建てられた和歌山城

和歌山市の中心部にある標高49メートルの虎伏山(とらふせやま)に建つ和歌山城は、今から約430年前の安土桃山時代に、豊臣秀吉が弟の秀長に命じ築城させた城です。

和歌山城は、関ヶ原の戦いで西軍が敗れ江戸時代以降、徳川御三家の紀州藩紀州徳川家の居城となり、幕府の西の要として大いなる役割を果たしていたそうです。

天守閣は、三層の大天守から小天守、多門、天守二之御門(楠門)、二之御門櫓、多門、乾櫓、多門、御台所、小天守へと続く連立天守の構造となっています。

また、天守の白壁がとても美しいことから、別名「白亜城」とも呼ばれていました。
当時の石垣や土塀、岡口門・追廻門などが現存しており、岡口門と土塀は国の重要文化財にも指定されています。

天守閣は、1958年(昭和33年)に再建され、今は徳川家ゆかりの品々がそこに展示されています。
天守閣からの見晴らしは、まさに大パノラマの景色、和歌山市街地を遠方まで見渡すことができます。

◆ 天守閣入場料金:大人410円

紀州徳川家に縁の深いお寺「紀三井寺(きみいでら)」

紀三井寺は、建立は奈良時代で宝亀元年(770年)、唐の僧為光(いこう)上人によって開かれました。
和歌山城から近いこともあり、歴代の藩主が訪れ紀州徳川家の繁栄を祈願した寺とも言われています。

境内にある本堂、楼門、鐘楼、多宝塔は、国や県の指定を受ける重要文化財であり、樹齢およそ400年の大楠や約500本の桜の木も立ち並び、早咲き桜の名所としても有名な寺です。

寺の楼門を通り抜け231段ある階段を登りきると、市内の街並みと遠方には美しい和歌浦湾を見渡すことができます。

本堂内には、高さ12メートル、重さ約30トンの金色に輝く巨大な観音像があり、寄木造の木造立像としては、日本最大の総漆金箔張の大千手十一面観世音菩薩像です。

本堂横の入口の霊宝堂には、徳川治宝直筆の掛軸や一休和尚の額、その他西国三十三箇所の絵図などが多数展示されています。

関西の日光とも呼ばれた「紀州東照宮」

紀州東照宮は、元和7年(1621年)、当時の紀州藩の藩主徳川頼宣が、父家康を祭るため創建しました。
青石を敷きつめた参道を過ぎると108段ある侍坂があり、それを登りきると朱塗りの楼門に出会います。

栃木県の日光東照宮と同じように、社殿内はまさに豪華絢爛の造りとなっています。
左甚五郎作の緋鯉真鯉の彫刻や、狩野探幽作のふすま絵は一見の価値があります。

グルメ編

和歌山県は、豊かな自然と温暖な気候に恵まれており、その地で獲れる食材も山の幸、海の幸が豊富です。和歌山名物の味覚をいくつかご紹介していきます。

和歌山名物の「中華そば」のコクのある一杯!!が最高。

通常「中華そば」と呼ばれている和歌山のラーメン。
和歌山県の食を語る上で外すことができないのが、濃厚な味覚のスープが特徴の和歌山ラーメンです。

スープの主流は大きく分けて醤油ベースと豚骨ベースとに分かれています。
和歌山ラーメンは、ご当地ラーメンブームもあり、博多ラーメンや札幌ラーメンなどと肩を並べるほど、その名を全国区にまで広げている逸品です。

醤油系は、その昔に市内の路面電車の停車場近くに並んでいた屋台のお店が発祥とされている味覚です。
スープは、醤油の濃い茶色系なのですが、食べてみると意外とあっさりしています。

豚骨系は、まろやかな味わいのコクの豚骨スープと、醤油風味が混ざり合う味覚のラーメンです。
どちらのタイプも、平たい細麺を使い、具にチャーシュー、かまぼこ、メンマ、ネギを盛り合わせたトッピングとなっています。

昔ながら「中華そば」という雰囲気のシンプルなスタイルの和歌山ラーメン、お試しいただきたい逸品です。

和歌山だからこその鯨の竜田揚げ

日本で本格的な捕鯨が始まったのが江戸時代ととのこと。
和歌山県太地町の太地角右衛門が、網での捕鯨を考案したのが最初とされています。
ただ、鯨の肉を食していたのは、奈良時代の文献に記述があることから、鯨を食べる習慣奈良時代にはすでにあったと考えられます。

奈良時代にどのように食べていたかは詳しく調べないと解りませんが、ポピュラーな食べ方は「鯨の竜田揚げ」ではないでしょうか?
竜田揚げとは、食べやすい大きさに切った鯨肉を、醤油と生姜汁に漬けこんで下味を付けて片栗粉にまぶして油で揚げた料理です。

外側はカリカリに揚げてあり、中身はジューシーに柔らかく、冷めても美味しいです。
鯨の肉自体は、タンパク質が豊富で、コレステロールが低めですから、揚げていてもヘルシーな逸品といえるでしょう。

口があんぐり驚きのサイズ、めはり寿司

和歌山県南部、和歌山県熊野地方の郷土料理「めはり寿司」は、白飯一合をソフトボールのサイズに握り、塩漬けした高菜で包み込んだおにぎりです。
食べるためには、「口を大きく開けば目も見開く」ということから、めはり寿司と呼ばれるようになったそうです。

「高菜寿司」、「大葉寿司」、「芭蕉巴寿司」、「千貼り寿司」とも呼ばれているそうです。
めはり寿司発祥の要因は、熊野地方の山仕事や畑仕事の合間に短時間で食べる事ができる弁当として生まれたそうで、この地域の名産品である肉厚の高菜でおにぎりを来るんだと言うことです。

現在では、和歌山県の料理屋、一般家庭にも広く浸透しており、駅弁としても人気のある逸品となっています。

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