日本三大名鐘＞神護寺の鐘、平等院の鐘、園城寺(三井寺)の鐘

日本国内の三大○○には名鐘もあり、日本三大名鐘に入っているのは「神護寺（じんごじ）の鐘」「平等院（びょうどういん）の鐘」「園城寺（おんじょうじ）、別称三井寺（みいでら）」です。

神護寺の鐘（京都市）

この鐘は貞観17年（875年）に完成したものであり、国宝のひとつでもあります。
高さは150cm、直径は80cm、重さは900kgあります。
序詞は橘広相（たちばなのひろみ）が、銘文は菅原是善（すがわらのこれよし）が、そして揮毫（きごう）は藤原敏行（ふじわらのとしゆき）による銘文が刻まれています。
序・銘・書の技芸にすぐれている人物の手によるものであるため「三絶の鐘」と称されているほか、「銘の神護寺」と呼ばれることもあります。

平等院の鐘（宇治市）

神護寺の鐘とは違い、銘文がないことで平等院の鐘が完成した時期ははっきりとしていませんが、平安時代の後期、11〜12世紀に完成したのではないかといわれています。
神護寺の鐘は「銘の神護寺」と称されていますが、平等院の鐘は「姿（形）の平等院」と称されています。
国宝のひとつで、高さは199cm、口径は123cm、重さはおよそ2,000kgあり、鳳凰、獅子、飛天、唐草といった模様が特徴です。

園城寺(三井寺)の鐘（大津市）

園城寺・三井寺の鐘は慶長7年（1602）年に完成したものであり、国の重要文化財である鐘楼と一緒に、県の文化財に選ばれています。
神護寺の鐘は「銘の神護寺」、平等院の鐘は「姿（形）の平等院」と称されていますが、園城寺・三井寺の鐘は「声（音）の三井寺」と称されています。
除夜の鐘の百八煩悩にちなんで、鐘の上部には乳（ち）と呼ばれる108個の突起があります。
なお、鐘の高さは205cm、直径は123.6cm、重さは2,250kgあります。

東大寺の鐘（奈良市）

日本三大名鐘には入らないこともありますが、東大寺の鐘も名鐘として、三大に入れても良いのではないかといわれることが多いです。
「勢の東大寺」と称されており、高さはおよそ385cm、口径はおよそ271cm、重さはおよそ26.4トンあります。
完成したのは751年とされており、鐘楼とともに国宝に選ばれています。