日本三大名園>兼六園、後楽園、偕楽園
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最終更新日:2016/07/08
観光・景観
日本庭園のなかで優れたものを特に名園といいますが、そのなかでも日本三名園として知られているのは、金沢市の兼六園、岡山市の後楽園、水戸市の偕楽園です。
日本三名園の歴史
日本三名園というカテゴライズがいつ頃からされていたのかはわかっていませんが、文献上の初出は明治37年です。外国人向けの写真集のなかで、日本三名園として兼六園、後楽園、偕楽園が紹介されており、それぞれを雪月花に対応させての選別であるといわれています。
この日本三名園には池を中心とした池泉回遊式庭園の大名庭園のみが取り上げられ、他の形式の庭園は含まれていません。
兼六園
兼六園は石川県金沢市にあり、元は加賀藩により金沢城の外郭に造営された藩庭です。国の特別名勝に指定されています。
江戸時代、1676年に5代藩主前田綱紀により原型がつくられ、13代藩主前田斉泰が現在の形に近い元とし、兼六園の名を定めました。明治以降に一般公開がはじまり、1876年に兼六園観光案内組合が組織され、本格的に観光利用されるようになりました。
現代では、時間を限り有料公開されています。
庭園としての兼六園は四季それぞれに趣深い表情で知られ、特に冬には樹木への雪囲いとして行われる雪吊りが冬の風物詩として知られています。また、園内の噴水は日本最古のものといわれており、ポンプを使わずに水位の高低差だけで水を噴き上げさせています。
後楽園
後楽園は岡山市北区にある庭園で、江戸時代初期に岡山藩主・池田綱政によって造営されました。国の特別名勝に指定されています。
着工は1687年、一応の完成を見たのは1700年のことであり、元禄文化を代表する庭園となりました。歴代藩主の好みにより手を加えられ、現代のように芝生が植えられたのは1771年のことです。江戸時代後期には藩主が客人をもてなすために使うようになり、また日を定めての一般公開もされていました。
明治時代になると、岡山県が池田家から買い上げ、明治17年からは県庁の付属地として一般公開されるようになりました。戦時中、園内の一部が畑になったり空襲で建造物の多くが消失したり、さらに終戦後には進駐軍の宿舎になるなどしましたが、進駐軍の撤退後に岡山県の所有に戻り、2億円かけて本来の姿に修復され、1954年から有料で一般公開されるようになりました。なお、全ての修復が終了したのは1967年のことです。
偕楽園
偕楽園は茨城県水戸市にある日本庭園であり、都市公園として世界第2位の面積を持ちます。
江戸時代後期の1842年、9代藩主徳川斉昭の手により開園、藩校弘道館で学ぶ藩士の余暇休養の場として提供されました。また当時から毎月「三」と「八」のつく日には一般公開されていました。この伝統により、日本三名園で唯一入園無料となっています。ただし園内にある別荘、好文亭に関しては有料となっています。
明治時代になってから水戸市の管理に移り、1999年には県の事業により拡張されて現在の形になっています。
後楽園の特色として、梅名所であることが知られています。本園部分だけで3000本の梅が植えられており、毎年梅の季節には水戸の梅まつりが開催されています。
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