日本三大奇橋>錦帯橋、神橋、猿橋
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最終更新日:2016/07/08
観光・景観
日本三大奇橋として、錦帯橋、神橋、猿橋が知られています。いずれも独特な形状をした個性的な橋です。
山口県錦川・錦帯橋
錦帯橋は、山口県岩国市を流れる錦川にかかる木造の橋です。全長193.3メートル、幅5.0メートル、5連の美しいアーチからなる橋で、創建は1673年。継ぎ手や仕口など組み木の技術を駆使して仕上げられていますが、アーチ形状を実現するために鋼材も有効に使われています。その構造形式は世界的にも類を見ない独特なもので、ユネスコの世界遺産に登録されています。
連続したアーチ構造は洪水による流出を防ぐためのもので、そのコンセプトの正しさは、1674年の洪水による流出以来、橋台の強化改修の効果もあり250年間一度も流出していないことからも証明されています。以後、修復などのかけ直し工事の際も形状の変更は行われず、平成の架け替えの際には当時の技術の保存を目指し、尺貫法で設計と測量をし、手打ちした和釘が使用されています。
現地へのアクセスは、岩国駅から防長交通バス、いわくにバスにて乗車時間およそ15〜20分となっています。また西岩国駅や川西駅、新岩国駅からもバスで移動可能です。
栃木県大谷川・神橋
神橋は、栃木県の日光山中を流れる大谷川にかかる橋です。川の両岸の崖に乳の木と呼ばれる木を埋め込み、その上に橋桁を渡した独特の工法で仕上げられた橋で、国内でも類を見ない独特な構造となっています。
古くは山菅の蛇橋と呼ばれていましたが、これは奈良時代末、日光二荒山神社開山の際、二匹の大蛇が橋になったという伝承が由来です。この話から、この時代に創建されたものと考えられていますが、詳しいことはわかっていません。現在の構造になったのは、江戸時代の日光東照宮造営の際となります。また、1902年に流失し、2年後に再建されています。
最寄り駅はJR東日本日光線の日光駅、または東武鉄道日光線の東武日光駅です。
山梨県桂川・猿橋
猿橋は、山梨県大月市の桂川にかかる橋で、江戸時代より知られた甲州街道の重要な橋でした。木造の刎橋で、崖の両側から斜めに突き出させた刎ね木を何本も重ねていき、それを足場とする構造となっています。その様子は、南京玉すだれの「橋」とよく似ています。橋脚無しで橋をかける技術としては吊橋がありますが、それとは逆に下方向から支える形で橋をかけるのが、刎橋です。
また、猿橋は刎ね木などに腐食防止のための屋根がかかっており、独特なシルエットを形作ることに一役買っています。
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