日本三大盆踊り>西馬音内盆踊り、群上おどり、阿波踊り

公開日: : 最終更新日:2016/07/25 祭り


日本の夏といえば盆踊りです。地域によっては盆踊りが終われば秋のはじまり、ということもあり、季節の変化を知るうえでも重要な行事となります。盆踊りの起源については諸説あり、日本古来の原始的な風習や信仰が元であるともいわれます。いずれにしても、そうした古い風習が平安時代の踊り念仏や盂蘭盆会(うらぼんえ)といった仏教行事と結びつき、死者の霊を迎える行事として広まっていきました。民衆が力を得た鎌倉時代から様々な趣向が加わり、江戸時代には農村の娯楽として続いていきます。また、近年になり地域おこしのためなどで新たにはじまった盆踊りもあります。
こうした盆踊りの中には重要無形民俗文化財に指定されるなど、歴史が古く文化的価値が高いもの、古くから規模の大きさで知られたものなどがあります。そのような中でも、とくに有名なのが日本三大盆踊りです。

秋田・西馬音内盆踊り(にしもないぼんおどり)

西馬音内盆踊りは、秋田県雄勝郡羽後町西馬音内(おがちぐんうごまちにしもない)で行われる盆踊りで、毎年8月16日から18日までに西馬音内本通で開催されます。国の重要無形文化財です。

西馬音内盆踊りの起源について記録などはありません。最も古い伝承によると、1288年から1293年のあいだに、修行僧源親が蔵王権現を勧進し豊年祈願をしたものといわれます。それ以後の伝承としては、奥州藤原氏滅亡後に雄勝を領有した小野寺氏が戦国時代に滅亡し、それをしのんで毎年盆踊りをしたという説があります。現在の形に落ち着いたのは、昭和10年からとなります。

西馬音内盆踊り特有のものとして、端縫(はぬい)という踊り衣装があげられます。これは女性の踊り手が着用するもので、黒で縁取られた絹の色柄の配色が見事なものとなっています。これは祖母から母、母から子へと受け継がれるものとなっています。また絹の端縫はよほどの旧家でなければ所持できなかったものであり、その伝統がうかがい知れるものとなっています。さらに、編笠をかぶり藍染めの浴衣を着用します。
また、西馬音内盆踊りは亡者踊りとも呼ばれ、ひこさ頭巾という覆面を着用しての踊りも特徴です。

踊りは、夜に本通りにかがり火をともし、地口という歌とともにはじまります。囃子の掛け声などとともに盆踊りがはじまり、最初は子どもたちが踊り、夜がふけるとともに大人の踊りとなります。囃子は賑やかで勇壮であるのに反し、踊りは緩やかで優雅な踊りであり、その不調和が西馬音内盆踊りの大きな特徴となっています。

岐阜・群上おどり(ぐじょうおどり)

郡上おどりは、岐阜県郡上市八幡町、郡上八幡で開催される伝統的な盆踊りです。その起源は、中世の念仏踊りにあると考えられています。江戸時代、郡上藩の藩主の奨励により領民和睦のために現在の形に整えられたと伝えられています。明治時代に神仏分離または近代化政策の影響により禁止されますが、大正時代に復活し終戦日にも開催されています。

郡上おどりの開催期間は、郡上八幡においては毎年7月中旬から9月上旬までの32夜となっています。8月13日から16日までは夜通しで踊る盂蘭盆会(うらぼんえ)が催されます。
また、名古屋や京都、東京でも出張開催されています。
踊りは郡上節といわれる囃子を演奏する集団を中心とし、自由に輪をつくり踊ります。振付は簡素であり服装も浴衣が強制されるものではないので、完全に自由参加が可能となっています。そのため、見物人よりも踊り手の方が圧倒的多数になるのも、郡上おどりの特徴となっています。

開催期間以外でも、郡上八幡博覧館での踊りの実演見学のほか、歴史展示を見ることができます。

徳島・阿波踊り(あわおどり)

阿波踊りは、阿波国(あわのくに)といわれた徳島県を発祥とする盆踊りで、江戸幕府のはじまりより400年の歴史があります。「踊る阿呆に見る阿呆」というフレーズでもよく知られています。
阿波踊りは、三味線と太鼓、鉦鼓、篠笛などの囃子にのって連(れん)という踊り手の集団が踊り歩くというものです。徳島県を本場とする踊りであり、学校の授業で採用されていることもあり、県の代表的な祭りとなっています。
阿波踊りは毎年130万人以上の人出があり、全国各地でも催されています。本場は徳島市ですが、徳島県内の各地でも開催されているだけでなく、東京の高円寺などの関東各地や淡路島まつりでの阿波おどりが大規模なものとして知られています。意外なところでは、山形市や北海道、フランスのパリでも阿波踊りが行われています。またその有名さから映画などに取り上げられることも多く、日本で最も知名度が高い盆踊りといっても良いでしょう。

阿波踊りの起源は明らかになっておらず、念仏踊りなどが原型といわれています。江戸時代になり徳島藩が成立してから盛んとなり、藩主の蜂須賀家政が徳島城の完成祝いとして好きに踊れと触れを出したことが発祥という説もあります。一揆に繋がるとして禁止されたり、戦時中の中断されたりもしましたが、現代では盛んに行われています。
踊り手集団は連といわれますが、徳島県内には有名連という有力な連が多数あります。連は協会などに所属しており、また連それぞれにファンがついています。さらに自由に結成されたものや、企業による企業連、大学サークルなどのサークル連、商店街など連など大小様々、多種多様な連があります。また県外で開催される阿波踊りの連は、徳島県出身者が中心となっているものが多くあります。

踊りの種類は、大まかに男踊りと女踊があります。男踊りは法被を着る半天踊りと浴衣踊りがあり、足袋に草履を履いて踊ります。女踊は浴衣に編み笠をかぶり下駄を履きます。男踊りは勇猛または滑稽に、女踊りは上品に艶っぽく踊るのがよいとされます。
鳴り物も多様で、連により個性的な演奏が特色となります。阿波踊りに欠かせな鳴り物ですが、それらの個性も重要な要素です。

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