日本三大凧合戦>白根大凧合戦、浜松まつり凧合戦、いかざき大凧合戦

公開日: : 最終更新日:2016/09/17 祭り


凧の遊び方のひとつに凧合戦というものがあります。ルールはいくつかあるのですが、凧糸に刃がついたパーツを取り付け相手の凧の糸を切断するものや、わざと糸を絡みつかせて落とす、といったものが主流です。そうした凧合戦はイベント化し、地域の祭りとして開催されているものもあり、とくに大規模で有名なものが日本三大凧合戦と呼ばれています。

新潟・白根大凧合戦(しろねおおだこかっせん)

白根大凧合戦は、新潟市南区の白根地区と味方地区で毎年6月上旬に開催される祭です。両地区のあいだには信濃川の分流である中ノ口川(なかのくちがわ)が流れており、これを挟んで両岸から大凧を上げて絡みつかせ、糸が切れるまで引っ張り合うという、豪快な祭となっています。

白根大凧合戦は1737年にはじまったとされています。起源については諸説あり、有力な説は「殿様から頂いた凧をあげていたところ対岸の家屋に落としてしまい、それに怒った住人が更に大きな凧を作ってわざと落として仕返しをした」というものです。ただし、どの説についても文献などはありません。
開催期間は6月の第一木曜日から翌週月曜日までの5日間で、雨天中止、風が適切な強さや向きでない場合も中止となります。凧は下風と呼ばれる北風にあわせて調整し制作されていることから、理想的な風が吹かない合戦の段取り通りの動きができず、試合にならないからです。

使用する凧は、大凧と巻凧の二種類があります。
大凧は縦7メートル、横5メートルの畳24畳のサイズとなっており、凧合戦に使われる凧としては世界最大級となっています。凧糸は凧のサイズにあわせて直径2.5センチほどの綱となっていおり、揚げ綱と呼ばれます。これは60キロほどの麻を名人がよりあわせ長さ130メートルの綱にしたもので、3ヶ月かけて作られています。
巻凧は縦2.8メートル、横2.2メートルの畳5畳ほどのサイズとなっており、六角形をしています。
これらの凧は、同種同士で勝負をします。形式としては、白根側が東軍として先に大凧を揚げて川の中ほどに位置させ、それに対し味方側の西軍が上げた大凧が回転しながら急降下し綱に絡みつきます。糸が絡むと、両側からどちらかの糸が切れるまで引き合い、切れたほうが負けとなります。

白根大凧合戦は300年の伝統がありますが、明治時代には視察に来たオーストラリア武漢から優勝旗を寄贈されています。この旗は火事で消失しますが、2011年に復元されています。また優勝旗寄贈を機にルールを定められ、それを運用するために白根凧合戦協会が設立されています。

静岡・浜松まつり凧合戦(はままつまつりたこかっせん)

浜松まつり凧合戦は、浜松まつりのイベントのひとつとして開催される凧合戦です。
浜松まつりは、毎年5月3日〜5日に浜松市で開催される行事です。江戸時代には初節句といって長男の誕生を祝い端午の節句に凧を揚げる習わしがあり、明治時代になると浜松で戦前の消防団にあたる消防組の若者たちが対抗意識から凧合戦をはじめ、それが祭りに発展しています。こうした由来から、凧合戦に参加する各町内を組と呼んだり、凧に纏(まとい)を図案化したものが使われたりしています。これらが戦後に観光イベントとして拡大し、現代にいたります。

現代の浜松まつりでは、子供が生まれた家庭からひとつずつ大凧が提供され、それとは別に町内ごとに所有する合戦に特化した凧とともに、合戦に使われます。糸はレギュレーション統一のために開会運営が販売するものしか使用できず、凧本体の仕様での勝負となります。

愛媛・いかざき大凧合戦

いかざき大凧合戦は、愛媛県内子町(うちこちょう)で毎年5月5日に開催されている祭りです。大凧合戦が行なわれて五十崎町(いかざきちょう)は市町村合併で内子町に併合されましたが、祭りの名前としては残されています。
大凧合戦は県の無形文化財であり、400年ほどの歴史がある伝統行事です。毎年5月5日に開催され、小田川の瓦で数百の凧を揚げます。ケンカ凧は刃物を取り付け相手の糸を切りあって戦います。ケンカを行なわない凧も数多く揚げられ、観光客が参加できる観光凧揚げもあります。
また凧合戦の由来である初節句にちなみ現在でも初節句行事が行なわれ、その年に生まれた子供の名前などを書いた出世凧を披露したのち、河原で揚げています。

また、五十崎凧博物館という施設があり、国内外の凧が約3000点収蔵されています。そのうち400点ほどの凧が展示されており、祭りの期間を逃しても凧を見ることができます。

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