日本三大古代三関>伊勢国鈴鹿関、美濃国不破関、越前国愛発関

公開日: : 最終更新日:2016/09/24 関東地方


三関(さんかん、さんげん)という言葉は、歴史に興味・関心がある人はご存じかもしれませんが、そうでない人のなかにはなじみがない人もいるでしょう。三関は三ヶ所の関所のことであり、平安時代に畿内を防衛することを目的に設置されたものです。
なお、日本三大古代三関に該当するのは伊勢国(いせのこく)の「鈴鹿関(すずかのせき)」、美濃国(みののくに)の「不破関(ふわのせき)」、越前国(えちぜんのくに)の「愛発関(あらちのせき)」ですが、これは設置された当初のことであり、平安時代の中期には愛発関が三関から外れて、近江国(おうみのくに)の「逢坂関(おうさかのせき)」を入れて三関となりました。そのほか、三関が設置されている律令国のことは三関国といわれていました。

伊勢国鈴鹿関(三重県鈴鹿市)

鈴鹿関は673年に設置され、789年に廃止となった関所です。
三関は畿内防衛を目的に創設されたものですが、鈴鹿関の場合、廃止後にも有事の際には警護が行なわれていたほか、室町時代には関銭(せきせん)と呼ばれる通行税を取ることが大きな目的になりました。
また、鈴鹿関の場所がはっきりしたのは2006年のことであり、以降は発掘調査が進められてます。

美濃国不破関(岐阜県関ヶ原町)

不破関は673年に設置され、789年に廃止となりました。
しかしながら、関の機能が停止されたあとも、鎌倉時代には関銭を徴収していたということがわかっています。
なお、歌にも詠まれており、有名な人物のものでは松尾芭蕉(まつおばしょう)の「秋風や 藪の畠も 不破の関」があるほか、藤原良経(ふじわらのよしつね)による「人住まぬ 不破の関屋の 板庇 あれにし後は ただ秋の風」があります。
そのほか、いまでは岐阜県と関ヶ原町の指定史跡に選ばれていて、敷地内には不破関資料館があり、発掘されたものの展示が行なわれています。

越前国愛発関(福井県敦賀市)

越前国と近江国の国境に設けられたのが愛発関です。
詳細な場所までははっきりしていませんが、調査・研究などの結果、敦賀市疋田に存在していたという説が有力視されています。
廃止となったのは鈴鹿関や不破関と同じ789年のことであり、設置された年も鈴鹿関や不破席と同じ673年です。

近江国逢坂関(滋賀県大津市)

逢坂関は合坂関、相坂関、会坂関といった表記のしかたがされることもあり、別々の関所と思う人もいるかもしれませんが、同じ関所のことを指していますので混乱しないようにしましょう。
逢坂関は、近江国と山城国(やましろのくに)の国境になっていました。
最初に設置されたのは646年、冒頭で述べたように平安中期には愛発関に代わり三関のひとつになった関所です。
防衛以外にも時代の移り変わりとともに旅人の休憩所として役立てられたり、関銭を徴収したりとさまざまな役割を果たしました。
また、歌の題材にされた名所旧跡(歌枕)でもあり、清少納言(せいしょうなごん)の「夜をこめて 鳥の空音は はかるとも よに逢坂の 関はゆるさじ」や蝉丸(せみまる)の「これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関」といったものがあります。

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