名所・グルメに出会う旅>秋田県

公開日: : 最終更新日:2018/02/25 東北地方

名所編

秋田駅周辺は3方を山に囲まれており、市内には緑の多い公園が3カ所あります。
そのうちの一つの千秋公園は、駅近くの久保田城址にある公園です。
今回は、公園周辺の散策情報をお知らせします。

名門大名、佐竹氏が築いた久保田城址

1603年に源氏の流れをくむ名門の大名、秋田藩初代藩主佐竹義宣が、久保田城を築城。その久保田城址は現在千秋公園となっています。公園内は、緑に囲まれ広大な敷地となっています。

園内には、佐竹史料館(久保田城二の丸)や、見張り場や武器の保管庫としての役割を持っていた御隅櫓(おすみやぐら)からは、市内全体を眺めることができます。

また、当時城下の警備や火災の消火を担当した御物頭の詰め所であった御物頭御番所(おものがしらごばんしょ)は、久保田城現存唯一の建物で秋田市指定文化財として保存されています。

◆ 久保田城御隅櫓 利用料金:100円 9:00~16:30 

◆ 公式ページhttp://www.city.akita.akita.jp/City/ed/st/osumiyagura/default.htm
◆ 千秋公園公式ページ  http://www.city.akita.akita.jp/city/ur/pc/sensyukouen/default.htm

秋田の民俗芸能や祭りの伝統を探る

千秋公園の近くに位置する民族芸能伝承館(愛称ねぶり流し館)では、秋田名物である竿燈祭りの歴史を詳しく知ることができます。
館内には、竿燈祭りに使用される竿燈、土崎港まつり、梵天などの秋田の民俗行事や伝統芸能が紹介されています。

展示物の圧巻は、実物大の重さ60キロもある竿燈です。
大ぶりの竿燈は、一目見たらその迫力と美しさに圧倒されてしまいます

竿燈まつりは、毎年8月の初めに行なわれ、大小230本を越える竿燈が提灯に点灯されて秋田市内を練り歩きます。

重厚な赤レンガ建築に歴史を感じる

民族芸能伝承館から、まっすぐ歩くと赤レンガのレトロで美しい建物が見えてきます。ルネサンス様式を基調とした土台は灰色の男鹿石の切り石積み、外装は1階が白の磁器タイル、2階が赤レンガという造りです。

明治末期に始まった鉄筋コンクリートの建築時代直前の建物として、全国的にも高く評価を受けています。
この建物は、1969年(昭和44年)まで、秋田銀行の店舗として使用された旧秋田銀行本店です。明治42年(1909)から3年の工期を費やして建てられた建造物です。

1981年(昭和56年)に秋田市に寄贈された後、修復工事を行ない秋田市立「赤れんが郷土館」として生まれ変わりました。

赤れんが館の館内の雰囲気は重厚かつ厳かで、時代を物語る調度品の数々が置かれ、壁や天井は青白色漆喰塗、大天井は石膏で彫刻された忍冬唐草レリーフやギリシア風アカンサスの葉の模様がかたどられています。

また、人間国宝の鍛金家・関谷四郎氏や秋田の自然や風俗を版画にした版画家・勝平得之氏の作品も館内には展示されており、一見の価値があると思います。

◆ 営業時間 9:30~16:30  利用料金 大人200円
◆ 公式ページ http://www.city.akita.akita.jp/city/ed/ak/

グルメ編

秋田と言えば、米どころとして名高い地域です。おいしいお米、そしてそこに清らかな水が豊富に流れることから、秋田は美酒の地域としても多くの人々に愛されています。
今回は、米どころ、酒どころの秋田の逸品をご紹介していきます。

秋田名物、鍋料理の2選、「きりたんぽ鍋」と「だまこ鍋」

秋田県北部の郷土料理「きりたんぽ鍋」は、地鶏、ネギ、牛蒡、セリなどと炊きあげたご飯をすり潰し棒状にして焼きあげた「きりたんぽ」を一緒に煮込んで、醤油、酒、砂糖やみりんなどで味を調えて作ります。

秋田の美味しいお米を食べるために作られた「鍋」料理とも言えるでしょう。
新米の収穫時である秋から冬にかけてよく食べますが、具材の鶏は日本三大地鶏のひとつである「比内地鶏」、野菜類も秋田産の食材をふんだんに使って作ります。

野菜や鶏の旨味のぎっしり詰まったスープと、そのスープがたっぷりと染み込んだきりたんぽの食感がたまらない美味しさとなっています。
さて、もう一つの鍋「だまこ鍋」は、その「だまこ」という言葉の由来がご飯をつぶして丸めるという意味の「だま」に秋田方言の「こ」がついたと言われています。

きりたんぽの原型が、このだまこであるとも言われており、だまこ鍋は農家の家庭料理として定着していたそうです。
その昔、八郎潟で獲れた魚を使用し、味噌で味付けるのが一般的だっただまこ鍋でしたが、八郎潟の干拓事業で魚が減少したため、現在は鶏肉を使用しているそうです。

厳寒の秋田、冬の保存食の代表格「はたはた寿司」

厳寒の冬の日本海の荒波を威勢良く泳ぐ「はたはた」は、民謡秋田音頭の歌詞にも登場するほど有名な秋田ならではの食材のひとつです。
そのはたはたを使い、寿司のように仕上げたのが「はたはた寿司」で、はたはた漬けとも呼ばれる郷土料理です。

秋田県の郷土料理として、江戸時代の文献にも多く登場し、昔から秋田の人に親しまれてきた味覚ですが、一匹をそのまま漬けこむのが「まるずし」と、切り身にして短期間で漬ける「切りずし」との2つのタイプがあります。

はたはた寿司は、まず塩漬けしたはたはたを塩出して麹を混ぜたご飯とカブやニンジンなどの野菜に昆布などを一緒に桶に詰めて漬け込んで作っていきます。
地元の農家では、冬の保存食のひとつとして作られ、お正月など祝いの善に良く登場する郷土料理です。

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