日本三大八幡宮>鶴岡八幡宮、岩清水八幡宮、宇佐八幡宮

公開日: : 最終更新日:2016/07/29 神社・仏閣


日本の神社のうち最大勢力は稲荷神社ですが、日本第2位となるのが八幡神社です。主に武家の崇敬を集めたことから、武士に縁のある土地を中心に全国各地に八幡神社や八幡宮が建立されました。国内に1万以上ある八幡宮のうち、由緒があり知名度が高いものが、日本三大八幡宮です。

鎌倉・鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)

鶴岡八幡宮は、神奈川県鎌倉市にある神社で、鎌倉幕府初代将軍である源頼朝ゆかりの神社として、全国の八幡宮の中でも知名度が高い神社です。祭神は応神天皇(おうじんてんのう)、比売神(ひめがみ)、神功皇后(じんぐうこうごう)で、この3柱を「八幡神」としています。

鶴岡八幡宮のはじまりは、1063年に河内源氏2代目の源頼義(みなもとのよりよし)が、戦勝を祈願した岩清水八幡宮を勧進したものです。さらに、その子である源義家(みなもとのよしいえ)が修復を加えています。1180年、平家打倒を掲げ鎌倉に入った源頼朝が社伝を現在の地に移し、以後この神社を中心として政権運営のための設備を整備していきました。鎌倉幕府成立後は武家の崇敬を集めるようになり、室町時代には焼き討ちにあうなどしますが、北条氏綱(ほうじょううじつな)により再建され、江戸時代には幕府の庇護下で大規模化が進みます。
明治時代には廃仏毀釈により大きな被害を受けますが、徳川家慶(とくがわいえよし)により建立された大鳥居など神社の建造物は多く残り、現在にいたります。また境内には多くの国宝や文化財が残されています。
鶴岡八幡宮といえば、三代将軍源実朝(みなもとのさねとも)暗殺のエピソードで知られる大銀杏が有名でしたが、近年の落雷で焼失しています。

京都・岩清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)

石清水八幡宮は、京都府八幡市(やわたし)にある神社で、伊勢神宮とともに皇室が祭祀を行う二所宗廟(にしょそうびょう)のひとつです。
祭神は応神天皇こと誉田別命(ほんだわけのみこと)、宗像三女神(むなかたさんじょじん)の別名である比咩大神(ひめおおかみ)、神功皇后こと息長帯姫命 (おきながたらしひめのみこと)で、この3柱を総称して八幡三所大神または八幡大神と呼びます。

創建は860年で、前年に空海の弟子である行教(ぎょうきょう)が宇佐神宮で受けた信託により、清和天皇が社殿を造営しました。以後、朝廷の篤い崇敬を受けることになります。また足利氏や今川氏、武田氏などの清和源氏の有力所氏族より氏神として崇敬されたことから、武神、弓矢の神、必勝の神とされました。ここの八幡神が勧進されたのが鶴岡八幡宮です。
幕末までは東寺や比叡山延暦寺、仁和寺などの寺院と深い関係を持ち「石清水八幡宮護国寺」と称していましたが、明治の神仏分離により神社となりました。
社殿は八幡造といわれる構造で国宝に指定されているほか、重要文化財に指定された建造物や美術工芸品が存在しています。

大分・宇佐八幡宮(うさはちまんぐう)

宇佐八幡宮は、大分県宇佐市にある神社で、全国の八幡宮の総本社です。祭神は八幡大神(応神天皇)、比売大神(宗像三女神)、神功皇后です。
石清水八幡宮にその座を譲るまでは二所宗廟のひとつであったなど古くから皇室の崇敬を受けていること、参拝は一般的な神社と異なり二拝四拍手一拝であることが特徴です。また、日本史のなかでは769年の宇佐八幡宮神託事件でよく知られています。

創建は571年とされ、725年から823年にかけて次々と社殿が造営され、現在の形式の本殿が形成されました。740年の藤原広嗣の乱、源平の争乱など多くの戦乱にも巻き込まれ、とくに源平の争乱では焼き討ちにあい神体を強奪されています。また元寇では戦勝祈願を行なっています。
戦国時代には大友氏と大内氏の騒乱に巻き込まれ板挟みとなります。大内氏には手厚く庇護を受け多くの宝物を贈られますが、大友氏が滅びると焼き討ちを受けています。江戸時代には幕府から領地を寄進されて存続することとなりました。

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