逸品に出会う旅>徳島県徳島市
公開日:
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最終更新日:2017/04/23
四国地方
逸品編
四国は柑橘類の宝庫、高知県は柚子、愛媛県は蜜柑、そして徳島には「すだち」があります。この「すだち」を絞って召し上がるおいしいご飯があります。
それは、徳島の郷土料理「ぼうぜの姿寿司」です。
「スダチ」でスッキリと味わう徳島の姿寿司
体長20cmほどのイボダイ、これを徳島では「ぼうぜ」と呼び、刺身や塩焼き、煮付けに天ぷらと言った具合に調理法も様々で、とても美味しい魚です。
この「ぼうぜ」を酢締めにして頭付きで、頭のついたまま押し寿司にしてしまうのが「ぼうぜの姿寿司」です。
「ぼうぜ」は、淡泊な味の白身魚ですが、姿寿司となると塩で凝縮された旨みが口の中に広がり、身は程よく引き締まり臭みはなく、シャリと一緒に口の中でほろりとほぐれていきます。姿寿司の造りですから、頭の部分まで食べることができ、徳島では祭りの時によく食べるそうです。
さっぱりとした淡白な味覚の「ぼうぜ」と、「酢めし」と「すだち」の酸味が一体となって食欲をそそる逸品です。
熱した石で魚や野菜を焼く野趣あふれる郷土料理「あめごのひらら焼き」
徳島県西部の伝統料理「あめごのひらら焼き」というのは、もともとは、河原で焼いた平たい石の上に魚や野菜を乗せ焼きした野趣あふれる郷土の逸品です。
石のかまどに平たい石を置いて、石の上に味噌で円形の土手をつくりあげます。
(「ひらら」焼きと言う理由は、「ひらら」に「平たい石」という意味があるため)
その土手の中に、鱒の仲間である「あめご」と言う吉野川で捕れる淡水魚を置き一緒に、野菜や豆腐、こんにゃくなど焼き上げた郷土料理です。
それぞれの食材から出る出汁や旨味が味噌の香ばしい風味と混ざり合い食欲を誘う逸品です。
香川はうどん、徳島の麺文化はラーメン!
香川県と言えば、讃岐の「うどん」文化ですが、それでは徳島はと言いますと、うどんも食べますが、名物というと「徳島ラーメン」というラーメン文化がある地域です。
徳島のラーメン店では、メニューや屋号に「支那そば」「中華そば」という名前を使用するお店が多くいことから、徳島の人に「そば食べに行こか」と誘われましたら、日本蕎麦ではなくラーメンを食べに行こうという意味だそうです。
「徳島ラーメン」はスープの味で3分類されているという特徴があります。
とんこつスープと薄口醤油の「白系」、白濁のとんこつスープに濃口醤油を使用した「茶系」、濁りのないスープ(清湯)をベースにした中華風の「黄系」に分かれます。
麺は中細で、具材は豚バラ肉とネギにもやしが必須アイテムで、そこに生玉子をのせることもあります。
こってりと甘く煮つけた肉と生玉子のトッピングがとても良いハーモニーを奏でます。味わいとコクと旨みが、目一杯凝縮したラーメンが「徳島ラーメン」の美味しさです。
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