名所・グルメに出会う旅>青森県八戸市

公開日: : 最終更新日:2018/08/30 東北地方

名所編

八戸市は、太平洋に面した青森県の南東部に位置しており、涼しい夏と穏やかな冬という気候の中、市街地からほど近い海岸線の美しさや歴史ある神社などの魅力をあわせもつエリアです。

源義経の伝説が残る「小田八幡宮(こはだはちまんぐう)」

平安時代、源頼義が陸奥国(東北地方北部)を治めるために、小田毘沙門堂として建てられ小田山徳城寺と呼ばれていたと伝えられています。

明治時代に行われた神仏分離法により、現在の小田八幡宮という名称になりました。
神社には、頼朝と対立して平泉に落ち延びた義経のその後の伝説、平泉から八戸とひそかに渡り成吉思汗(チンギス・ハーン)になったという「義経北行伝説」が残っています。

義経の一行が写経したとされる「大般若経」や、義経が鞍馬から持ちこんだとされる「毘沙門天像」が保管されているそうです。

八戸市内で最古の神社「法霊山 おがみ神社」

「法霊山 おがみ神社」は、創建年代は定かではないものの、記録では鎌倉時代末期の1325年ころには神職が7代目だったと伝えられているとのことですので、それ以前には既に祀られていたという長い歴史をもつ神社です。

山伏の技である法霊神楽(ほうりょうかぐら)が代々伝承され、300年近い歴史と伝統を誇る「八戸三社大祭」の発祥の神社としても有名です。
現在、神社は国重要無形民俗文化財となっています。

八戸市から広がる地球の大地公園「三陸ジオパーク」

「ジオパーク」とは、自然そのままの地質や地形を見どころとした「大地の公園」のことです。
大自然が育んだ美しい地形に、悠久の歴史で造られた地質や生態系を学びながら体験できてしまう場所なのです。

ジオパークへの取り組みは、日本全国各地で行われていますが、八戸市では「三陸ジオパーク」の北の玄関口となっています。

なんと八戸市から宮城県気仙沼市までの南北約220キロも続く、日本最大のジオパークである「三陸ジオパーク」は、古来の地震や津波の記憶の歳月を伝える日本で最も古いと言われる地域です。

八戸市内の種差海岸(たねさしかいがん)の最北に位置する「蕪島(かぶしま)」は、ウミネコの繁殖地として国の天然記念物に指定されており、ウミネコの繁殖をすぐそばで観察することができる国内唯一の場所となっています。

「種差海岸」は、海底の隆起や海水面の変動によって造形された、様々な奇岩は見ごたえがあり、丘の上に広がる美しい芝生の風景はスコットランドの海岸のような異国情緒を感じさせるとして散策の人気の地です。

グルメ編

豊かな海の幸を誇る八戸、東北の厳しい気候の中、旨味たっぷりの郷土料理が根付いています。食のパラダイス八戸の逸品をご紹介していきます。

コクと旨味たっぷりの白子鍋「鱈のたず鍋」

鱈のたず鍋とは、白身魚の鱈の身と白子を醤油ベースで煮込んだ青森県の郷土料理。
「たず」とは白子のことで、白子は味噌焼き、酢の物、から揚げなど、様々な調理方法で食しますが、鍋にして食べるのもまた格別です。

鱈が産卵期を迎える冬から早春にかけてが、たず鍋の「旬」の味が楽しめます。
鱈の白子が出汁に何と言えない旨味とコクを醸し出し、醤油仕立ての出汁の鍋はもう最高の御馳走です。

箸ではさんだプリンとした白子を口の中に入れれば、口の中で瞬時に溶けてなくなる旨さは、体がほっこりそして辛口の酒の肴にピッタリな逸品です。

母の温かい味と言われる「帆立の貝焼き味噌」

大きめの帆立の貝殻を鍋代わりにして、出汁で味噌をとかしこみ卵と帆立、長ネギを一緒に煮込んだ郷土料理「帆立の貝焼きみそ」。

その昔、卵が貴重だった時代の頃、風邪をひいた時とか体調がすぐれない時の栄養食として作ってくれるお母さんの逸品料理です。

健康回復を願って作ってくれる温かく味わい深い、青森の人にとっては懐かしい母の味だそうです。

八戸の名産イカに卵黄が作り上げるどんぶりメニュー「八戸ばくだん」

青森県八戸沖は、夏から秋にかけて全国からイカ釣り漁船が集まるほどのスルメイカのよい漁場です。
八戸港は、イカの水揚げ高は日本一、イカの価格は八戸で決まると言われるほどの地域です。

「八戸ばくだん」は、そのイカをサイの目状に刻み、にんにくとショウガを混ぜわせた醤油ベースのタレに漬け込み、どんぶり飯の上に味の染み渡ったイカときざみ海苔、そして葱をちりばめて、最後に卵黄を落としこんだどんぶりです。

「八戸ばくだん」という名前は、どんぶりを食べる時にかき混ぜた絵面が、爆弾が落ちたあとの様にみえることから名付けられたそうです。「ふるさと祭り2010 全国ご当地どんぶり選手権」では2位に選ばれたほどの評判で、ご飯と卵黄の甘みのある新鮮なイカの味のコラボがたまらない逸品です。

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