名所・グルメに出会う旅>岡山県岡山市、倉敷市
公開日:
:
最終更新日:2017/08/16
中国地方
目次
名所編
倉敷と言えば紡績の街ですが、古くは江戸幕府の直轄領で、物資の集積地として天領とも呼ばれる地域でした。
現在でも、街の一角には情緒ある街並みがあり、倉敷駅南口側は美観地区として、観光スポットとして人気の高い場所です。
レトロな街並み倉敷美観地区
倉敷の駅に降り立ち、美観地区の路地に足を踏み入れると、そこは古くからの商いを続けている商店やレトロな店舗が建ち並ぶ世界に出会います。
街のたたずまいは、江戸や明治時代に造られた邸宅や白壁土蔵のなまこ壁、格子窓の町家と川沿いの柳並木、中心を流れる倉敷川では船頭さんのあやつる川舟が走るなど、情緒豊かな時代の面影を楽しむことが出来ます。
倉敷川沿いのこの情緒あふれる地域は、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、民藝館、考古館、郷土玩具館など文化的施設も多く点在しています。
その中でも、マネ、ミレー、モネ、ルソー、ルノワールなど世界的な名画を収蔵している「大原美術館」は、おすすめ施設のひとつです。
国産初のモノが、今や倉敷から世界へ
岡山県には、広島との県境の井原市と倉敷市に香川県との県境にある倉敷市児島地区のこの3カ所がデニム関連を一手に引き受けています。
児島地域は、明治時代から繊維の町として発展し、1960年代にジーンズ生産を国内で初めて手掛けました。
そして、1973年に児島の糸、布、釦でオール国産のジーンズを完成。
現在、「児島ジーンズストリート」と名付けられた通りが、児島地域にあります。
ジーンズストリートは東西に伸びるノースエリア(約300m)と南北の「サウスエリア」(約120m)に分かれており、道路沿いには多くのジーンズ専門店やデニム関係のショップが建ち並んでいます。
ストリートも、ジーンズカラーに染められており、ジーンズをイメージした循環バスも運行されています。
実は、ストリートだけではなく、JR児島駅の構内やタクシーなどもデニム仕様に仕上がっています。
ストリートの店舗には、ジーンズ以外にもバッグやエプロン、デニム生地で作った様々な雑貨など、オリジナリティいっぱいのアイテムが揃っています。
そして、日々ジーンズをこよなく愛するジーニストたちが「児島クオリティ」を求めて、ジーンズの聖地・名所である「児島ジーンズストリート」へ訪れているそうです。
グルメ編
岡山県と言えば、桃太郎のきびだんごが有名ですが、今回は岡山市、倉敷の特産グルメのご紹介です。
季節の海産物で彩る瀬戸内のもてなし料理、岡山伝統の味「鯛麺」
岡山は、温暖な瀬戸内海の漁場から新鮮な海の幸と、手作りで生み出した産物が融合した「逸品の食」があります。
瀬戸内の海に春から初夏の季節、漁の最盛期を迎える鯛と寒い冬の作業が生んだ素麺とのコラボメニュー「鯛麺」がそれです。
鯛麺とは、鯛を姿煮にして茹でた素麺と一緒に大皿へ盛りつけ、併せてネギ、シイタケ、エビ、錦糸卵などの具材を載せ、冷やしで食べる場合は鯛の煮汁をつけ汁に、温麺の場合はかけ汁にして食べます。
鯛のきめ細やかなやさしい出汁が、素麺の味を引き立ててくれます。
岡山県のみならず、瀬戸内海沿岸地域の広島県、愛媛県、大分県などでもよく食べられ、
鯛が盛り付けられているので、古くから縁起物の料理としておめでたい席で食べられることが多い郷土料理の逸品です。
春を告げる魚「サワラのこうこずし」
白身の魚、「鰆(サワラ)」を使って漁業の安全を願い、豊漁を祝ってつくられ始めたのが「サワラのこうこずし」です。
見た目は、サワラのばら寿司といった感じです。
明治の中頃から、岡山県備前市の日生の浜で作り始められたのが発祥だそうです。
菖蒲の節句、お祭り、船降ろしの時など、地域で集まりがある都度この寿司を出す習慣があったとのことです。
「こうこ」とはたくあんのことで、たくあんの古漬けが寿司の皿に盛ってあり、それがまざったことで、こうこを混ぜてつくるようになったそうです。
倉敷の名物うどん「一筋一椀」とは?
名物うどんとは、岡山県倉敷市玉島には、曹洞宗の名刹・円通寺があり、寺の修行僧が江戸時代に食していたいうどんのことで、名前を「しのうどん」と言います。
僧侶であり歌人であった良寛(1758~1831年)も、円通寺で修行中にこの「しのうどん」を食べたと言われています。
「しのうどん」を「一筋一椀」と呼んでいたのは、麺の形状から名付けられたそうです。
麺は帯状の形をしていて、麺幅2センチ、長さ約1メートルと長く幅広で、1本でおよそお椀1杯分の量があるそうです。
味ももちっとした食感で、量からしても食べ応えのあるうどんです。
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