日本三大雪渓>白馬大雪渓、針ノ木大雪渓、剱岳大雪渓

公開日: : 最終更新日:2016/07/08 観光・景観


高い山には、万年雪など夏でも雪が残っているところがあります。
そうした雪のうち、谷や沢などに残ったもの、また雪で覆われた谷などを雪渓(せっけい)といいます。
こうした雪渓は山のトレードマークとして固有名称で語られることも多く、とくに著名なものが日本三大雪渓です。

なお、雪渓といっても積もっているものは雪というより固くなった氷に近いものであり、登山道として利用する場合には、滑り止めのためにアイゼンなどの道具が必要になるほか、クレバスや雪庇(せっぴ)を形成していることもあり、通行には専門的な知識と技術、注意が必要となっています。

白馬大雪渓(しろうまだいせっけい)

白馬大雪渓は、気軽にハイキングが可能な数少ない雪渓であることから、雪渓の代表格として観光地にもなっています。
白馬大雪渓の所在地は長野県北安曇郡白馬村で、それぞれ長野県と富山県にまたがる白馬岳と杓子岳のあいだの谷間に積もった雪により形成された雪渓です。
全長3.5キロメートル、標高差600メートルという日本最大規模を誇り、白馬岳登山の大きな目玉となっています。

登山口の猿倉から大雪渓のあいだは白馬大雪渓遊歩道となっており、大雪渓のスタート地点に置かれた大雪渓ケルン(道標)まではおよそ1時間半でたどり着けるため、ハイキングを楽しむ程度の装備で行くことができます。
しかしながら大雪渓付近は落石もあり、アイゼンなどの滑り止めが必要なため、危険がないとはいえません。

しかしながら、ルート上には赤い粉で道標がついていることもあり迷う心配はなく、高山植物の観察が容易であることと夏に涼しさを体験できることから、多くの人が訪れます。
ただし、大雪渓は後半から傾斜がきつくなり、それを過ぎると本格的な登山コースとなることから、先に進むにはしっかりとした装備が必要となります。

針ノ木大雪渓(はりのきだいせっけい)

針ノ木大雪渓は、高瀬川の支流である篭川の上流部、富山県と長野県にまたがる針ノ木岳と蓮華岳の東面の谷にある雪渓です。
針ノ木岳は標高2821メートル、ピラミッド型の整った山容が特徴です。
蓮華岳は標高2799メートルで円錐型のどっしりとした山容となっています。

これらの山の周辺は加賀から信濃への最短ルートであったことから戦国時代には軍事上重要な地域となり、江戸時代には加賀藩による調査のために民間人は一部ルートを除き立入禁止となりました。
そのため本格的な登山がはじまったのは明治時代からです。

針ノ木岳の登山道のうち、針ノ木大雪渓を通るルートは多くの高山植物が観察できるのが特徴です。
イナワシ、オオバキスミレ、コマクサなどのほか、当地を代表する花として日本の固有種であるキヌガサソウが有名です。

剱岳大雪渓(つるぎだけだいせっけい)

剱岳大雪渓は、剱岳の南東側にある雪渓です。
剱岳は北アルプスこと飛騨山脈北部の立山連峰のある山で、富山県の上市町と立山町にまたがっています。
氷河により岩が削られた険峻な山容のとおり険しい山として知られ、一般登山者が登る山の中では最も危険度型が高いと言われています。
日本三大岩場にも数えられ、ロッククライミングの名所ともなっています。

登山の事故が多いものの、鎖場などの難所よりは比較的容易なルートでの滑落事故が発生しがちです。
また剱岳は日本では数少ない氷河、三ノ窓氷河と小窓氷河を有する山として知られています。
氷河の条件としては流動する氷の存在が必要ですが、剱岳大雪渓はその条件を満たしておらず氷河ではありません。

かつて、剱岳は立山修験でご神体として信仰を集めていました。
そのため、古くから修験者が登っており、それを伝える錫杖などの遺物が見つかっています。
明確な登頂記録は明治40年からとなります。
このときは険しい山のため三等三角点の設置ができず、その設置はヘリコプターによる資材輸送が可能となった2007年のことになります。

登山ルートとしては、どれも途中の山小屋での宿泊が必要なものとなり、本格的な装備と経験が必要なものなります。
特に冬期は豪雪により条件が厳しくなり、毎年のように遭難者が出るため、登山届の提出が義務となっています。

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