名所・グルメに出会う旅>長野県松本市
公開日:
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最終更新日:2018/10/03
北陸地方
目次
名所編
長野県松本市は、春は新緑で色づき始めるアルプスからの爽やかな風が吹き、夏には登山でにぎわい、紅葉が美しい秋、スキーを楽しむ冬と、いつの季節もおすすめの観光地と言えるでしょう。
400年の風雪に耐えた日本最古の天守閣を誇る国宝「松本城」
「文化香るアルプスの城下まち」をキャッチフレーズに掲げる松本市が誇る日本屈指の名城を松本城は、現存する五重六階の天守としては日本最古の建造物です。
そして、姫路城、彦根城、松江城、犬山城と並び国宝城郭とされています。
桜・緑・紅葉・雪と四季それぞれで別の美しさを持ち、北アルプスをバックにお堀に映る姿は、松本のシンボルとして観光客にも市民にも愛されています。
戦国時代末期の1593(文禄2)年頃に、石川数正・康長父子によって天守建造を開始したといわれる松本城は、現在も当時の姿のままの五重六階の天守閣の日本最古の城として約420年以上の歴史を刻んできました。
豊臣秀吉の信頼が厚かった石川家は、秀吉が築いた黒で統一された大阪城の造りにならって、天守を黒にしたともいわれています。
現在、松本城の周辺は公園として整備されており、敷地内では春は桜、夏は新緑、秋は紅葉を楽しめ、冬には雪を被った北アルプスを望むことができまず。
四季折々、季節ごとに違った姿を見ることができる名城、それが「松本城」です。
文明開化時に建造された小学校「旧 開智学校」
長野県松本市は400年に及ぶ城下町であり、今でもそのエリアには明治から昭和の時代に建築された蔵造りの建物や、レトロな雰囲気を醸し出す和洋デザインの建物が随所に残っています。
そこには、ノスタルジックな小学校校舎があります。
それは、松本城の北側に位置する「旧開智学校」の校舎です。
1876(明治9)年に竣工した当時の小学校であり、まさしく文明開化が起きていた時代の建造物です。
後者は、実際に1963(昭和38)年までの約90年間も使用されていました。
日本で最も古い和洋折衷様式の建物のひとつとして、非常に価値のある建物であり、現在は重要文化財に指定されています。
校舎は木造で桟瓦葺、寄棟2階建土蔵造り、建物中央に東西南北の風見を乗せた八角形の塔が印象的です。
現在、建物は教育博物館として一般公開されており、見学することができます。
建物内部の建築構造も素晴らしく、また明治から昭和にかけての教育関係資料が展示されています。
グルメ編
長野県は北アルプスのふもとから県の中央部にかけて広がる松本地域では、リンゴ、ぶどう、すいかなどの果樹類や、ワサビ、野沢菜などの農産物にニジマスなど特色のある幸に恵まれた地域です。
信州の家庭の味「山賊揚げ」
にんにくダレに漬け込んだ鶏のもも肉や胸肉に片栗粉をまぶして油で揚げ、キャベツの千切り添えたのが、長野県中信地方(塩尻市・松本市など)に伝わる郷土料理である「山賊揚げ」です。
「山賊揚げ」は、中信地方の各家庭で食べられるだけでなく、飲食店やスーパーの総菜として販売もされています。
名前の由来は諸説ありますが、山賊が人から物を取り上げることから、「取り上げる⇒鶏を揚げるという語呂合わせで、「山賊揚げ」となったとも言われています。
松本地方では、クリスマスの季節は山賊揚げがローストチキンとともにスーパーに並ぶほど人気のあるメニューです。
信州独自の食の逸品「信州サーモン」
信州サーモンとは、雌のニジマスと雄のブラウントラウトをバイオテクノロジーの技術によって誕生させた養殖品種の自然界には存在しない魚です。
銀色のボディーを持つ信州サーモンは、肉の色はきれいなサーモン色で、その肉質はニジマスよりもとろりと柔らかく、舌触りがよく風味豊かなことが特徴で、刺身やサーモン丼、そしてマリネといろいろな調理法で味を楽しめます。
信州松本の名物と言えばなんといっても「蕎麦」
長野県の蕎麦の収穫量は、北海道に次いで全国第2位で、松本市内では乗鞍高原と奈川が蕎麦の産地として有名です。
信州蕎麦発祥の正確な時期は不明ですが、いわゆる「蕎麦切り」という麺状にして食べたのは、1574年の信州木曽「定勝寺」の落成祝いのときに振る舞われたのが、最古と文献に記録されています。
その後、江戸時代には信州信濃国の本山宿から、全国に麺状の蕎麦が広まっていったといわれています。
市内蕎麦の産地である奈川には、「とうじそば」という古くから伝わるそばを使用した郷土料理があります。
具材に山菜やきのこ、季節の野菜、鶏肉などをつゆの入った鉄鍋で温めます。
そして、蕎麦を持ち手のついた竹製「投汁(とうじ)かご」に入れ、つゆに浸して軽くゆがいて、お椀に蕎麦と具に汁を入れて食します。
今でいう鶏南蛮蕎麦といった調理法ですが、寒い冬には体が温まる逸品です。
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