名所・グルメに出会う旅>福井県福井市

公開日: : 最終更新日:2018/09/15 北陸地方

名所編

福井県は、日本海側に面した北陸地方にあり、日本海側気候で自然に恵まれている福井では、海や山から様々な恵みがもたらされ、また四季の変化によってその風景は様々な素顔を見せてくれる地域です。

戦国大名、朝倉氏遺跡「一乗谷(いちじょうだに)」

戦国時代朝倉氏の城下町として栄えた一乗谷朝倉氏遺跡は、一乗谷城と城下町からなり遺跡全体が国の特別史跡に指定されています。
朝倉氏は、103年間5代にわたって越前を治めてきた戦国大名です。

5代目当主の義景の時代、織田・徳川軍を相手に戦い1573(天正元)年の刀根坂の戦いにて敗れ、朝倉氏の時代は幕を閉じてしまいます。
一乗谷遺跡は、当時の城下町跡である武家屋敷、寺院、町屋、職人屋敷とその町並がほぼ完全な姿で発掘された遺跡です。

毎年8月には「越前朝倉万灯夜」と「越前戦国まつり」の開催時の夜には、約15,000個をこえるキャンドルの灯が、遺跡全体を照らし幻想的な雰囲気に包まれます。

福井藩と城を伝える郷土歴史博物館

福井市立郷土歴史博物館では、福井藩主であった松平家の資料や、城下町の暮らしぶりなど、そして福井市の戦災と震災などの資料を展示しています。

常設展示室では、福井の歴史として古代から城下町時代に幕末維新、そして近代までと縄文時代から昭和時代までのテーマで構成されており、大きな復元模型や映像でわかりやすく紹介されています。

松平家史料展示室には、福井藩主越前松平家に伝来した什宝・文書などの展示に、大名家の暮らしぶりや文化についてと福井藩の歴史を紹介しています。

福井城址と松平家別邸の庭園「養浩館(ようこうかん)」

福井城は、徳川家康のニ男である結城秀康(初代藩主)が、1606(慶長11)年に築城し
その後およそ270年間17代にわたって越前松平家の居城であり、四重五階の雄大な天守閣を誇っていたそうです。

現在、城はなく石垣と堀の一部だけが残されているだけですが、 福井市の名の起こりといわれる「福の井」と呼ばれる井戸跡が天守台下に残っています。
城址の近くには、雄大なスケールの庭園として、江戸中期を代表する名園の「養浩館」があります。

養浩館は、福井藩主松平家の別邸で、江戸時代には「御泉水屋敷(おせんすいやしき)」と呼ばれていたそうです。
優美な数寄屋風書院建築と、かつて舟遊びをしたといわれる広大な池を中心とした回遊式林泉庭園です。

季節ごとに庭園の風景は様変わりし、春には新緑、秋には紅葉、冬には墨絵のような雪景色など、その美しさに訪れる人々は魅了されてしまうそうです。

グルメ編

福井県は、清らかな水が湧き出る場所が多く、その水を利用して美味しいお米の代表格「コシヒカリ」や日本酒をつくるなど、海や山から多くの恵みがもたらされている自然豊かな地域です。

「精進料理のトップメニュー『永平寺のごま豆腐』」

永平寺は、JR福井駅からバスで約30分。緑に囲まれた曹洞宗の寺院です。
大本山永平寺の修行僧たちに受け継がれる精進料理の代表格「永平寺のごま豆腐」
豊かな香りとなめらかでもっちりした味わいの永平寺「ごま豆腐」は、修行僧のたんぱく質の摂取メニューとして、昔から食べられてきました。

永平寺のごま豆腐は、丁寧に炒ったごまをじっくりとすりつぶしていき、ミネラルが豊富な地元の清らかな伏流水と最上級の葛を加え練りあげ作っていきます。

豊かな香りと舌触りがなめらかなごま豆腐は、もっちりとした味わいがあり、厳しい修行僧たちの中で、脈々と受け継がれてきた滋味たっぷりの食べ物なのです。

お酒のつまみとしても、絶品な味わいです。
永平寺では、冷やしたごま豆腐に特製の味噌ダレをつけて味わうのが永平寺流とも言われています。

鯖の旨味が詰まった「浜焼き鯖バラちらし寿司」

京都御所への献上品として運ばれていた鯖は、鮮度が非常に落ちやすく傷みやすいため
〆鯖や焼き鯖に加工されていました。

その美味しさが、今でも続く鯖料理の一品として受け継がれており、旨味たっぷりの油の乗った鯖を、香ばしく素焼きにした後、その身を細かくほぐして独特の味付けで煮ていき、その身を寿し飯に混ぜ込みます。

器にそのすし飯を盛り、その上に錦糸卵と紅しょうがと最後に香ばしい香りのする焼き鯖を乗せて作るのが「浜焼き鯖バラちらし寿司」です。

浜焼き鯖は、香ばしさとジューシーな旨味で、鯖の美味しさを引き立たせている逸品なのです。

熱々汁かけごはん「ぼっかけ汁」

熱々の炊きたてのご飯に汁をかけた「ぼっかけ汁」は、福井県の伝統の郷土料理です。
ごぼうなどの根菜類に油揚げと糸こんにゃくを削り節の出汁で煮込んだ汁をご飯の上に「ぶっかける」だけの料理です。

「ぶっかける」という表現が「ぼっかけ」に変化して、料理名になったそうです。
地域によっては、正月三が日の夕食として食べたり、結婚式の最後に花嫁さんが食べたりという風習が残っている伝統的な家庭料理なのです。

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