日本三大薬泉>松之山温泉、有馬温泉、草津温泉
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最終更新日:2016/07/08
温泉
温泉は、古来より温浴効果として病気やケガの改善が期待されていましたが、数ある温泉の中でも、特に効用があるものとして知られていたのが、日本三大薬泉と称されている3ヶ所の温泉です。
新潟・松之山温泉
新潟県十日町市松之山の山深い温泉で、およそ700年前の南北朝時代、鷹が傷を癒やしていたところを発見されたといわれています。
松之山温泉の源泉のひとつ、鷹ノ湯はこの開湯伝説にちなんで名付けられました。
上杉謙信の隠し湯ともいわれ、江戸時代の温泉番付にも掲載されるなど、古くからよく知られている温泉です。
日帰り温泉施設・鷹ノ湯のほか、湯治宿など11軒の旅館があり、土日の朝には朝市が開かれます。
付近にスキー場はあるものの、歓楽街要素は皆無で、静かな湯治場風情を楽しめます。
泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉で、山の中にある温泉でありながら塩分濃度が高いのが特徴です。
約1000万年前の海水が地圧により湧出する温泉と考えられています。塩分が多い温泉の特徴として、身体が芯まで温まり湯冷めしづらいという効果が挙げられます。このことから、薬湯と呼ばれていました。
兵庫・有馬温泉
兵庫県神戸市内にある有馬温泉は、京都や大阪に近いこともあり、枕草子に記載があるほど古くから多くの人が訪れている有名な温泉です。都市部の隣にあることから観光地として現在でも多くの人が訪れています。
有馬温泉には複数の泉源があり、湧出場所により泉質が異なります。
金泉と呼ばれる温泉は鉄分とナトリウム塩化物を多く含み、空気に触れると赤褐色になります。
また、銀泉と呼ばれる温泉は炭酸水素塩泉で、炭酸水と同様に二酸化炭素が溶けこんでおり、泡がたちます。
鉄分と塩分を含む温泉には湯冷めしづらい特徴があり、炭酸泉は低温でも身体がよく温まる効果があります。
群馬・草津温泉
恋の病以外はたいてい治せる、のかどうかはわかりませんが、その高い効能が昔から信じられてきたのが草津温泉です。
群馬県吾妻郡草津町にある草津温泉は、江戸時代の温泉番付で最高位に置かれるなど、日本を代表する温泉として古来より知られていました。起源については諸説ありますが、戦国時代には全国で名を知られていたようです。
古来より万病に効くといわれ、江戸時代には、年間1万人を超える湯治客が訪れ、現代でも多くの観光客でにぎわっています。
泉質は酸性泉で、硫黄泉が湧くところもあります。強酸性なため、草津温泉下流のダムには中和施設があるほどです。
酸性の温泉水による殺菌作用と硫酸アルミニウムによる皮膚の刺激作用から、皮膚病や神経痛、糖尿病に効果があるといわれています。また、切り傷やハンセン病、梅毒など幅広い病気の療養者を受け入れてきました。
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