名所・グルメに出会う旅>長崎県島原市
公開日:
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最終更新日:2017/12/17
九州地方
目次
名所編
長崎県島原市は、島原城や武家屋敷など旧城下町の街並みの面影が残り、市内に湧水群のある観光都市です。
その島原市内の見所をご紹介します。
日本100名城、91番目の島原城
島原を象徴する歴史的建造物「島原城」は、1616(元和2)年、大和(現在の奈良県)五条から島原に移封した松倉豊後守重政が、1618(元和4)年から7年の歳月をかけて築城しました。
城は南北に連なる連郭式平城で、外郭は周囲約4キロの長方形で塀を建て、城門は7カ所と平櫓が33カ所ありました。
内郭は堀にかこまれた本丸・二の丸、その北側に藩主の居館である三の丸があります。本丸は、安土桃山式建築で五層の天守閣と3カ所に三層櫓がそびえ立つ堅固な城構えとなっていました。
「四壁山」「森岳」などと呼ばれた小高い丘を利用して築かれた島原城は、別名を森岳城とも呼ばれ、松倉氏以降歴代城主は4氏19代続き、253年間島原藩の政庁として存在しました。
1874(明治7)年の廃城令によって廃城となり、1960(昭和35)年に西櫓の復元、1964(昭和39)年には、天守閣が復元され次第に昔の面影を甦らせました。
現在、城内の建物はキリシタン史料館(天守閣)、北村西望記念館(巽の櫓)民具資料館(丑寅の櫓)などに利用されています。
◆ 拝観料・入場料 大人540円
島原の武士たちが暮らした「武家屋敷」
島原城の築城当時に、城郭の周囲に上から上新丁,下新丁,古丁,中の丁,下の丁,江戸丁,新建と7つの町筋が碁盤の目のように整備されていました。
城郭の西側には、70石以下の徒士(かち)屋敷が690戸もあったそうです。
所謂これが武家屋敷で、町筋の中央に流れる清水は北西に位置する「熊野神社」を水源とし、当時の飲料水として使われていました。
水奉行を置き、厳重に「水」の管理をしていたそうです。
現在、保存されている武家屋敷は、延長406.8メートル、幅長5.6メートルの町並みで、山本邸、篠塚邸、鳥田邸の3軒は一般に無料開放されています。
湧水にあふれる水の豊富な島原市
島原は「水の都」と言われ、市内の白土湖、武家屋敷水路、島原水屋敷、鯉の泳ぐまち、萬の泉、ふる町の泉、浜の川洗い場など、およそ60箇所の湧水スポットがあり、湧水量は1日におよそ22万トンといわれています。
日本国内の各地には、水が豊富な街はたくさんありますが、島原は街のアーケードの中など町の中心街で水が湧くほど、たぐいまれな存在でもあります。
永い時をかけて地下水脈を通って噴出している島原湧水群の湧水は、適度な炭酸ガスを含んだ名水として「日本名水百選」に選定されています。
グルメ編
長崎県の島原半島は、街のあちらコチラで水が湧く肥沃な土地を擁し、海からも豊富な恵みをいただける地域です。
自然からの恵みを素材にこだわりをもって、作り上げた逸品の数々を今回はご紹介していきます。
職人技と素材の良さで作り上げる「島原手延べそうめん」
島原には、日本名水百選に選ばれる美味しい雲仙岳の伏流水が湧き出ています。
その清らかな水と島原の良質の小麦粉と国内産石臼研ぎ粉を配合し、塩はミネラル豊富な天然藻塩を使用し揉み込み仕込んでいきます。
幾たびも手作業で「熟成」と「延ばし」を繰り返し、段々と糸のような細さまで引き伸ばし、名産の手延べそうめんとなります。
熟練の手業で作られた麺は、茹であげてもあまり膨張せず「つるつる」と「もちもち」の食感が実現された独特のコシと風味が、格別な味わいのそうめんです。
職人の技とそうめんに対し愛情を練り込んでつくりあげていく逸品が島原の「手延べそうめん」です。
食糧危機に見舞われ生まれた郷土料理「六兵衛」
江戸時代、島原は天変地異に襲われて食料飢饉になり、さつまいもを主食とするようになってしまいました。
その当時、深江村の農民、六兵衛という人がさつまいもを粉末にしてそこに山芋を入れ、熱湯でこねて、うどん状にしたものを作ったそうです。
それが郷土料理「六兵衛」の始まりと言われています。
当時、だし汁は自家製の醤油を用い、ねぎの薬味を添えて食したそうです。
海藻で作られたヘルシーな冠婚葬祭料理「いぎりす」
いぎりすとは、乾燥させた紅藻類の海藻である「いぎす」を、米のぬか汁や大豆のゆで汁等を用いて煮て溶かし、人参、きくらげ、椎茸、さば、いわしなどの白身の魚にピーナッツを練りこんでようかんのように固めたものです。
昔から島原地方や天草地方に伝わる郷土料理として、冠婚葬祭などの席で今でも供されています。
一口食べると磯の香りがほんのりと漂い、酢醤油などをつけて食しますが、具材の野菜や魚の風味が口の中に広がる美味しさがあります。
小腹が空いたときなど、海藻が主体ですのでとてもヘルシーで、ダイエット食としても良いのではないでしょうか。
また、口当たりの良さは、酒の肴に合いそうな郷土料理の逸品であると言えることでしょう。
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