日本三大祭り>神田祭、祇園祭、天神祭

公開日: : 最終更新日:2016/07/08 祭り


人が社会生活を営めば祭祀はつきものです。日本でも農業や商売での成功を願ったり、神や先祖の霊を祀ったり、また単純に楽しく騒いだりと、いろいろな目的でのお祭りが各地で行なわれています。
そのような祭りのなかで、日本国内でもとりわけ大規模に行なわれているものとして有名なのが、日本三大祭りといわれているものです。

神田神社・神田祭(かんだじんじゃ・かんだまつり)

神田祭は、東京千代田区の神田明神で行なわれる祭りです。起源についてはよくわかっておらず、現代では西暦の奇数年に開催されています。
神田神社は神田明神と呼ばれ親しまれている神社で、だいこく様ことオオナムチノミコト、えびす様ことスクナビコナノカミ、平将門命(タイラノマサカドノミコト)を祀っています。730年に創建された神社で、935年に平将門の首が葬られてから、関東地方の武士の崇敬を受けるようになりました。それ以来、平将門命に祈願すると勝負事に勝つといわれ、徳川家康も関ヶ原の戦いの挑む際に戦勝祈願をしています。その結果は周知のとおりで、戦勝の結果としてさらに崇敬を集めるようになり、そのため神田祭も盛大に執り行なわれるようになりました。
江戸時代の歌によると、神田祭でも山車(だし)が運行されていたようですが、明治以降に電信柱の敷設などで曳行をとりやめるようになり、さらに関東大震災や戦災などにより焼失してしまったことから、現在では神輿や鳳輦(ほうれん ※鳳凰の飾りがついた神輿)を引くようになっています。

主な行事としては、5月15日に近い土曜に神幸祭が行なわれます。だいこく様、えびす様、平将門の鳳輦(ほうれん)や神輿に巫女と乙女役の女性4人ずつ付き従い、これとともに平安装束をまとった人々の行列とともに練り歩くというものです。古風な行列と現代的な都市の風景のコントラストが見事で、毎年多くの見物客が訪れます。
神幸祭の翌日は、各町内で神輿を巡航する神輿宮入が行なわれます。妖艶な手古舞(てこまい)を出すところもあります。また神幸祭と神輿宮入の当日には太鼓フェスティバルも行なわれます。
5月15日には、神田神社の例大祭が行なわれます。これは厳粛な行事で巫女が正装で神楽を舞います。

八坂神社・祇園祭(やさかじんじゃ・ぎおんまつり)

祇園祭は、京都市東山区にある八坂神社の例祭で、9世紀から続く歴史ある祭りです。7月1日から1ヶ月間という長期間で行なわれることも特徴で、京都の夏の風物詩となっています。とくに、山鉾行事(やまほこぎょうじ)は祭のハイライトとして広く知られており、国の重要無形文化財にも指定されています。
八坂神社は明治の神仏分離令以前は神仏習合の祇園社と呼ばれており、そのため祭は祇園御霊会(ぎおんごりょうえ)という名称でした。これが明治以降に仏教色を廃するために祇園祭に変更されています。ただし、祇園という言葉自体は仏教由来で、祭神である牛頭天王が仏教の聖地である祇園精舎の守護神とされていたことに依ります。

祇園祭の起源は、869年に行われた無病息災を祈る御霊会です。京都はもともと沼地であったことから、現代でもそうであるように高温多湿の土地です。さらに都であることから人口が集中し衛生状態が悪化しがちで、疫病が流行りやすい状況にありました。それらが怨霊の仕業と恐れられたため、とくに感染症が起こりやすい夏場に御霊会が行なわれるようになりました。これが、祇園祭が夏に行なわれるようになった理由です。
これが、室町時代になると商工業者である町衆の自治組織の成立とともに、町ごとに趣向を凝らした山鉾をつくり競いあうようになりました。山鉾は町衆の財力や目利きを示すものとしてどんどん豪華になっていき、山鉾行事そのものが町衆主体の祭となってきました。
以後、応仁の乱や第二次世界大戦での中断はあるものの、絶えることなく現在に続いてきました。

祇園祭は、八坂神社が主催するものと山鉾町が主催するものがあり、一般的に知られている祇園祭の山鉾巡行は山鉾町の行事となります。山鉾行事は、山鉾が設置される時期により前祭(さきまつり)と後祭(あとまつり)にわけられており、宵山(よいやま)、山鉾巡行がそれぞれ2回行なわれることになります。八坂神社主催の行事は、神輿で町内を練り歩く神輿御渡(みこしとぎょ)や神輿を清める神輿洗(みこしあらい)などの神事や、花傘巡行などとなっています。
祇園祭は祭自体が重要な文化財ですが、山鉾は江戸時代以前から収集されてきた美術品などが飾り付けられていることから重要有形民俗文化財に指定されており、また宵山のときなどに周囲の旧家や老舗商家などが伝来の屏風や宝物を披露することから、様々な文化財や美術品などを目にする貴重な機会でもあります。

大阪天満宮・天神祭(おおさかてんまんぐう・てんじんまつり)

天神祭は全国各地の天満宮で、祭神である菅原道真(すがわらのみちざね)の命日にちなんで行なわれる縁日です。とくに大阪天満宮のものが大規模で有名なため、天神祭の代表格となっています。
天神祭は、大阪天満宮ができて2年後の951年にはじまったものとされています。日本三大祭といわれる規模になったのは江戸時代からであり、現在に至る祭の形態が整えられていきました。
祭りの期間は6月下旬吉日から7月25日で、とくに7月25日の本宮の夜には船渡御(ふなとぎょ)が行なわれ、大川に多くの船が浮かび、奉納花火があがります。川の水面に篝火や提灯飾りが映る華麗な様相から、火と水の祭典ともいわれています。

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